2017年10月27日(金)、京都大学益川ホール(北部総合教育研究棟1階)において、第56回玉城嘉十郎教授記念 公開学術講演会が行われました。本講演会の第1回は1969年にさかのぼり、以後48年にわたって年に1回あるいは2回開催しています。第56回となった今回は「量子現象の最前線」というテーマに沿って、本学内外から2名の講演者をお招きしました。平日にもかかわらず、研究者・学生だけでなく一般の方々にもご来場いただき、会場は123名の聴衆で埋め尽くされました。
講演要旨は、講演会開催のお知らせページをご覧ください。
「超伝導とボーズ・アインシュタイン凝縮」
京都大学大学院理学研究科 松田 祐司 教授
「ゆらぎは語る-人工量子系における非平衡物理学」
大阪大学大学院理学研究科 小林 研介 教授
会場にお越しいただいた一般の方々からは、「すべて理解できたとは言えないものの、最新科学リテラシーの向上に有益だった」「最先端の研究を一般にも公開してもらい感謝している。物理の裾野を一般に広げることはとても大切だと思う。」といった声が聴かれました(会場アンケート回答より抜粋)。
講演後の質疑応答の様子
開会の挨拶をする 九後 太一 湯川記念財団常務理事
閉会の挨拶をする 平野 丈夫 理学研究科科長
玉城教授記念学術講演会について
玉城嘉十郎先生は、1886年のお生まれで、京都大学理学部において理論物理学を講じられ、在職中53歳の若さでご他界されましたが、その門下からは新しい分野を拓く物理学者が輩出されました。ご他界後30年に当たり、先生のご意志に基づいて、ご遺族より奨学のために多額のご寄付をいただきました。そこで、先生を記念して毎年1回ないし2回、公開の学術講演会を開くことにいたしました。